サンプリングとは、事前に決定したターゲット層に試供品を提供し、実際に使用、試食、試飲することで味や効果効能を実感してもらい、商品の売上につなげるための手法でもあります。
サンプリング調査はターゲット設定が最も重要で、設定を間違えてしまうとその後の売上にも悪影響を及ぼしてしまいます。いかにターゲットをセグメント化し、精度を高めるかがカギとなりますが、本記事ではセグメント化したターゲットにサンプリングを行なえる、おすすめの媒体をご紹介します。
商品の認知や売上につなげる施策として、 サンプリングの目的をはじめ、メリットデメリット、サンプリング手法、費用まで網羅的にご紹介していきます。
サンプリングの目的
見込み客の獲得
サンプリングを行なう目的としてまず挙げられるのが、見込み客の獲得です。
サンプリングは新商品や開発段階にあるもので行なわれる場合もありますが、既存商品の場合、すでに販売実績や商品力があると判断されているものが選ばれるのが一般的です。これは、一度試してもらえればその効果効能や味、良さが分かってもらえ、認知拡大、その後の購入につながるだろうと考えられているからです。
また、その商品がサンプリングに向いているか、別の手法で施策すべきかはトライアルリピート分析で判断できます。
トライアルリピート分析とは、商品を購入した人が再度、同じ商品を購入するリピート率を算出し、新商品がどれだけ浸透しているかを把握するために行なうものです。
リピート率が高ければその商品には高い魅力があることを意味するため、試供品で試してもらえば購入につながる可能性が高く、サンプリングに適しているといえます。
一方、リピート率が低い商品はサンプリングしても、その後の購入にはつながらない可能性が高いため、商品の魅力をしっかりと伝える施策や、ひと工夫加えたサンプリング手法が必要になります。
認知拡大
サンプリングは認知拡大を目的として行なわれることもあります。
新商品はもちろん、既存商品でもさらに認知度を高めたい場合やリニューアル時によくサンプリングが行なわれます。
この場合、大規模なサンプリングとそれを実施するための告知が行なわれますが、認知拡大のため、対象者が数万人規模になる場合もあります。
サンプリング規模が大きければ大きいほどコストも多額となってしまうため、いかに費用を抑えて効率よくサンプリングを行なうかが重要になります。
口コミ拡大
サンプリングは試供品を受け取った人がその効果効能や味、良さを納得した場合、ブログやSNSで拡散したり、会話やLINEで友人知人に伝えることもあるため、口コミ効果が期待できます。
これ1冊でサンプリングの基礎がわかる!各サンプリング施策の特徴や費用→比較一覧表付き!
サンプリング方法
街頭サンプリング
街頭サンプリングは、人通りの多い路上や駅前などで試供品を配って実施する方法です。ターゲット層が老若男女、様々な人々である場合におすすめです。
また、認知拡大も期待できます。
ルートサンプリング
ルートサンプリングは、ターゲット層がある程度セグメント化される場所で行なわれる方法です。例えば、
・ショッピングモール
・ホテル
・ゴルフ場
・学校
・病院
などが挙げられます。
ルートサンプルは、商品と相性の良い場所を選んで行なえるサンプリングなので、ターゲット層が明確な場合におすすめになります。
オフィスサンプリング
主にビジネスマンを対象にしたサンプリング方法で、社内や社員食堂などで行なわれます。企業風土や社員年収など、ターゲットの情報が想定しやすいため、商品やサービスがターゲットと合うと、効果性も高くなる方法です。
また、リラックスした状態で同僚といっしょに試供品を手にすることができるため、ターゲットの記憶に残りやすくなるメリットもあります。
商品の認知や売上につなげる施策として、 サンプリングの目的をはじめ、メリットデメリット、サンプリング手法、費用まで網羅的にご紹介していきます。
Webサンプリング
webサイトやSNSなどを通じ、web上で実施されるサンプリング方法です。
商品に対し、興味関心のある顧客やユーザーに会員登録などを行なってもらい試供品を提供します。
web上で行なうため、場所は問わないメリットがありますが、アンケート等を希望する顧客やユーザーに限定されてしまうため、効果的なセグメント化が必要になります。
インフルエンサーサンプリング
インフルエンサーサンプリングは、インフルエンサーに商品やサービスを提供し、使用感や意見といったレビューをSNSやブログで紹介してもらう方法です。
食品や化粧品など、商品に熱意のあるインフルエンサーに依頼することによって、商品の認知拡大が期待できます。
商品同梱サンプリング
商品同梱サンプリングは特に通販会社が行なう方法で、商品を購入してくれた顧客に対し、類似品や姉妹品、試供品を同梱するサンプリングになります。
何らかの商品を購入した顧客に対して行なわれる方法で、ユーザーの自宅に届けることができるため、生活環境の中に商品を保管させることができ、利用促進させるのに適しています。また年齢やエリアなどもセグメントできるため、ターゲティングが可能となり、送料負担も発生しないため、化粧品や日用品の消費材メーカーはよく利用している方法で、新たな購入やLTV向上につながります。
店頭購入型サンプリング
購入前の商品を試供品として提供するのではなく、実際の店頭での購入をターゲットにしてもらい、アンケートなどを提出してもらってから商品代分をキャッシュバック、もしくはポイントバックする方法です。
この店頭購入型サンプリングの場合、商品についてばかりでなく、店頭での接客や店について(清掃が行き届いているかなど)も調査したい場合に有効です。
【参考記事はこちら】:サンプリングのやり方・方法とは?サンプリングの目的・費用・効果をご紹介
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サンプリング対象
ターゲットのセグメントとは
市場の中で性別や年齢、商品に対する認識、購買傾向など、購買に至るまでの傾向が似ている層に分類することをセグメントと呼びます。また、セグメントに分けることをセグメンテーション、もしくはセグメント化と呼びます。
例えば「老若男女に試供品を配布したい」場合はセグメントなしとなりますが、「シニア女性に配りたい」場合は性別に年齢を加えたセグメントが必要になります。さらに「金銭的に余裕のあるアクティブなシニア男性に配りたい」場合は性別、年齢の他、ターゲット像の詳細を加えたセグメントが必要になります。
ターゲットのセグメントの仕方
ターゲットをどの粒度までセグメントするかは以下の要素によって変わってきます。
〇商品分類
〇価格
〇販売エリア
〇販売チャネル
〇コミュニケーション戦略
〇マーケティング課題
〇商品ターゲット
・年齢
・性別
・家族構成
・健康状態
・趣味嗜好
・活動範囲
・ライフステージ
などとなります。
セグメントができるサンプリングについて
子育てママサンプリング
子育てママは家事や子育て、仕事と日々忙しく生活しているものの、家庭の中では実際に商品を買うか買わないかはママが決めることが大半なため、常に生活のためのアンテナを張り続けています。
子育てママが関心の高いカテゴリーとして
・暮らしやライフスタイル(日用品、家具類など)
・食の安心安全(食品)
・教育に関する商品やサービス
・家庭向けの商材
・不動産関係
・自動車販売
などが挙げられます。、子育てママ向けサンプルは、ママが実際にその商品を使用することで効果効能や味を実感し納得することから、購買意欲の促進に効果を発揮します。
また、提供する商品には社名等も記載されているため、ブランドや商品に対してのポジティブなイメージ付けも期待できます。
シニアサンプリング
少子高齢化が進む現代において、2021年には65歳以上の高齢者の総人口に占める割合が29.1%に達したと総務省統計局が発表しました。
さらに、厚生労働省の簡易生命表によると、男性の平均寿命は79.64歳、女性の平均寿命は86.39歳と世界的に見ても高い水準を維持し続けています。
それにともない「健康寿命」も伸びており、ショッピングや趣味、旅行といわゆる「アクティブシニア」と呼ばれる人々も年々増え続けています。
シニア層が関心の高いカテゴリーやよく利用する商品・サービスには
・ドラッグストアや薬局
・レンタルビデオ店
・書店
・郵便局
・温泉施設
・高齢者専用フィットネス
・余暇スペース
などが挙げられますが、このような場所でもシニア層にセグメントしたサンプリングを行なうことは可能です。
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オフィスサンプリング
オフィスサンプリングはビジネスマンやOLにターゲットを絞ったものですが、従来よりあったサンプリングはオフィス街での路上サンプリングが最も一般的でした。
しかし、「対象となるエリアに勤務しており、かつサンプリング実施中の時間にそのエリアを通行するビジネスマンとOL」という極めて限定的なアプローチとなっていました。
オフィス街といっても通行しているのは主婦や学生、高齢者など様々な属性がいるため、従来手法では非効率な点も問題視されていました。
しかし近年では、オフィスサンプリングとして
・社員食堂サンプリング
・オフィスサンプリング(執務室でのサンプリング)
・女性特化オフィスサンプリング
などもあり、ビジネスマンやOLを対象とするサンプリングも、効果性の高い媒体も増えてきました。
同僚とのサンプル利用により会話が生まれやすく、記憶に留まりやすいといったメリットもあります。
ファミリー向けサンプリング
ファミリー向けサンプリングは親子で利用する商品やサービスのサンプリングになります。
子供の年齢によって、効果が期待できるサンプリングは異なりますが、子供の年齢が幼い場合、子育てママ向けのサンプリングのように、実際に商品やサービスを買うか買わないかを決めるのはお母さんの場合が一般的です。
しかし、子供の年齢が中学生以上の場合、子供が商品やサービスをまず選び、購入者は父母となります。
ファミリー向けサンプリングとして
・幼稚園や保育園(30代のファミリー層)
・ファーストフード(20代~40代のファミリー層)
・宅配ピザチェーン(20代~40代のファミリー層)
・遊技施設
・サービスエリア
・道の駅
などがあり、このような店舗や施設利用者にサンプリングできる媒体もあります。
なお、ファミリー層の利用者が多いニッセンでは商品同梱サンプリングも行なっています。
例えば一般的な化粧品パウチタイプのサンプリングの場合、5円~8円でお受けすることができます。また、それ以上のサイズや形状が特殊なものについては、サンプル品を確認・ご相談させていただきます。
これ1冊でサンプリングの基礎がわかる!各サンプリング施策の特徴や費用→比較一覧表付き!
まとめ:ニッセンではあらゆるサンプリングの提案が可能
サンプリングはどのようなターゲットに試供品を提供するかによって、その後の購入へのつながりや売上に影響を与えます。
また、自社で事前にターゲットをより絞るためのセグメントを行なったとしても、そのアプローチ方法がわからない場合もあるでしょう。
そんなとき、検討をおすすめするのがサンプリング業者への依頼です。
株式会社ニッセンでは、主に主婦層を中心とした購入意欲の高い女性に対し、サンプリングサービスをご提供しております。弊社独自の与信審査をクリアされた会員様へのご案内のため、貴社サービス・商品を安心してご紹介できます。また、上述のセグメントできるサンプリングもすべて提案可能です。サンプリングでお悩みの場合やサンプリングをしたい場合にはぜひ弊社をご利用ください。
商品の認知や売上につなげる施策として、 サンプリングの目的をはじめ、メリットデメリット、サンプリング手法、費用まで網羅的にご紹介していきます。