ひと昔前は、裏面が印刷されていない白いチラシも数多く存在しましたが、現在では両面印刷が主流となっています。
「どうせ裏面だから」「表面に比べて目立たないから」と制作に手を抜いてしまう人も少なくないようですが、実は集客アップ、売上アップのカギは裏面にこそあるのです。
そこで本記事では、通販チラシの裏面デザインや掲載する情報選択のポイントについてご紹介します。
レスポンス広告で利用の紙媒体クリエイティブの改善についてチェックリスト付きで解説します。
両面印刷チラシ、それぞれの役割とは
両面印刷のチラシでは、表面、裏面それぞれに役割があります。どのような情報を記載していくべきか、チラシ制作のポイントについてもご説明していきます。
チラシの表面の役割
チラシの表面にはどのような役割があるでしょうか。
まずはチラシを手にとっていただき、裏面へ誘導することがひとつの役割として挙げられます。
ここでは化粧品などの美容系の通販チラシを例にご説明していきます。
※表現例は注釈が必要です。
・他社の通販チラシよりインパクトを出すこと:例/折を意識した見出し。色味を強めに出す
・顧客のニーズ&ウォンツを喚起させ強めのキャッチコピーや画像で顧客の目を引く
例/※乾燥による小じわにお悩みではないですか?
・商品によるベネフィットやお得感を出す:例/約2週間分がたった500円!全額返金保証!
数ある通販チラシの中で、顧客は一瞬にしてそのチラシを詳しく読むか読まないかを決めてしまいます。そのため、上記に挙げたポイントをしっかりおさえ制作する必要があります。では、チラシ表面の制作ポイントとはどのようなことが挙げられるのでしょうか?
チラシの反応率の目安や高めるための4つのポイントを詳しく解説
チラシ表面の制作ポイント
先ほどと繰り返しになる部分もありますが、チラシ表面の制作にあたって、以下が大切なポイントとなります。
・字が大きくて読みやすいか?目立つ仕様になっているか?
・画像も目を引けているか?
・心を揺さぶるキャッチコピーになっているか?
・商品やサービス利用による利便性は明確か?
・独自性やお値打ち感を打ち出すことができているか?
などが挙げられます。
ここまで見てきたように、チラシ表面には顧客がそのチラシを読みたくなる仕掛けが必要になります。
しかし、表面の役割や重点を「目立つこと」「インパクトを与えること」に絞ると、「裏付け」や「説得力」を与える情報は、スペースが足りずにこぼれ落ちてしまいます。
そこで「裏付け」や「説得力」を伝えるために重要となるのがチラシ裏面なのです。
チラシ裏面の役割
チラシの表面にはどのような役割があるでしょうか。
表面で喚起された顧客のニーズ&ウォンツを購買欲求へとつなげる必要があります。
チラシを手にとってくれたお客様に、「買うべき理由」を与え、「買わない理由」をなくしましょう。
裏面では、このような情報を追加することが一般的です。
・商品やサービスに魅力を感じてもらえるよう「説得力」を与える情報を付加する
・表面であぶり出された顧客の「疑問」や「不安」を払拭する
・表面では伝えきれなかった商品利用者の声による共感される情報を追加する
・表面から続く商品説明により購入といったCTA(行動喚起)の働きがある
・購入の仕方や返品・交換方法を伝えるフルフィルメントの役割
などが挙げられます。
つまり、通販チラシの裏面とは、営業でいえば核心にあたるトークであり、クロージングにあたる重要なものなのです。
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チラシ裏面へ誘導するには?
通販チラシは大半の顧客が表面から読みます。そのため、裏面もしっかり読んでもらうためには裏面への誘導が重要になります。裏面へ誘導するためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
裏面の存在を知らせる
商品やサービスの魅力を詳しく説明するために、何度も校正してチラシ裏面を制作したとしても、顧客にその存在を知ってもらえなければ意味がありません。
学生時代、「テスト用紙に裏面があることに終了ギリギリで気づいてしまった…」といった経験はないでしょうか。
これも裏面があることを知らなかったからこそ起きてしまう現象なのです。
表面から裏面に誘導するためには、まず裏面の存在を知ってもらうことからスタートしましょう。
裏面に有益な情報があることを伝える
単純ですが「裏面にはもっとお得な情報があります」と書くだけでも有効です。
表面を読んだ際の顧客の感情や好奇心に対し、先回りした誘導を表面ですることが理想といえます。
また、裏面へと続く謎解きや特典の案内も効果が期待できます。
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チラシ裏面には何を掲載する?
では実際に、通販チラシの裏面には何を掲載すべきか具体的に見ていくことにしましょう。
商品の情報
表面で伝えきれなかった、商品の情報を記載します。但し、商品の詳しい情報をこと細かに記載する必要はありません。
顧客の課題を解決するために、商品を使っていただくことで解決する利便性やその理由をポイントを絞ってわかりやすく伝えることが重要です。
例えば、オールインワンジェルであれば、化粧水、乳液、クリーム、美容液、下地などのスキンケアを1本で対応できることや、美容成分が多く含まれていること、保湿にも優れていること、その理由は、●●など美容成分を豊富に配合しているからという表現や、必要に応じて、効果的な使用方法などもあれば、使用時のイメージも喚起させることができるでしょう。
エビデンスデータ(その商品が良いものである根拠となるような情報)
チラシ表面で紹介した商品の「効果効能」「人気」について、顧客は興味関心を持ちながらも「本当なのだろうか?」と疑問の念を抱いているのも事実です。
そのため、顧客の疑問や不安を取り除くために「効果効能」や「人気(販売実績など)」のエビデンスデータを記載することも必要になります。
例えば、顧客の利用アンケートの結果や、時には実際に商品を愛用している商品開発者の声や、美容ライター等の第3者による声を掲載することで、その商品に対する信頼感も底上げできる可能性が高まります。前段でお伝えした、商品の良さの理由、背景をお伝えすることで、より不安を払拭することにつながります。
お客様の声
企業側が一方的にその商品やサービスの良さを詳しく伝えても、見込み客は「どうせ良いことばかりしか言わない」とその思いを見透かしてしまいがちです。
チラシ裏面に「お客様の声」を掲載することによって、見込み客は他の客と自分を重ね合わせて共感や憧れを抱くため有効です。
チラシでの訴求は主に、50代60代70代の方が対象になります。
ターゲットに近い年齢帯のお客様の声を掲載して、商品を利用する前のお悩みから、使用後にお悩み解消に至った喜びの声をお伝えすることで、共感でき、一度自分も試してみようと態度変容を促す効果があります。
紙面構成に余裕があれば、1名を深堀してお客様の声を掲載し、複数名のお客様の声を掲載することもおすすめです。
CTAやフルフィルメントの情報
CTAとはCall To Actionの略で日本語では「行動喚起」と訳されます。
また、フルフィルメントは通販において、注文受付・問い合わせ対応から決済、在庫管理、物流、アフターフォローまでの一連のプロセスを指します。
見込み客にとって、チラシに掲載された商品・サービスを購入するにあたって、買いやすさや安心感を持てるかどうかが重要となるため、CTAやフルフィルメントに関する情報を記載するようにしましょう。
以下の情報は絶対に必要な情報となります。
電話・FAX番号
ハガキ
QRコード
会社のURL
商品やサービスにもよりますが、チラシ経由の注文構成比は、ハガキが最も多く過半数を超えます。
次いで電話、QRコード経由の注文の順番です。チラシはターゲットがシニアシルバー層となりますが、高齢層のスマホ利用数は右肩あがりになっており、多ければ注文全体の20%以上がQRコードからご注文が入るケースもありますので、必ず掲載することをおすすめします。
昨今、LTV向上を意識するあまり、お電話でのアップセル、クロスセルを誘発させるため、あえてハガキを掲載せず、電話だけしか注文チャネルをご用意しない通販企業も散見されますが、ハガキがないことで、機会損失につながりますので、必ずハガキも付与することをおすすめします。
オファー(特典)
CTA情報の近くにオファー情報も必ず必要となります。
商品画像はもとより、表現も重要です。
「初回特別価格●%OFF」「たっぷり●カ月分」「1か月分お試し●●円」「お得な●●点セット」
また、全額返品保証や特別なプレゼントなどオファーをしっかりと設計することで、顧客の購入ハードルを下げる見せ方も効果があります。これらは、自社の戦略で決定されるものですが、特に化粧品や健康食品を取り扱っているリピート通販企業は、こういった訴求を打ち出していることが少なくありません。
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チラシ裏面のレイアウトやデザインのポイント
通販チラシの裏面のレイアウトやデザインにおいて基本軸は多くありません。
以下の2つのポイントをしっかりおさえることを念頭に、それ以外の要素は情報を詰め込みすぎず、商品のベネフィットや購入を後押しするためのエビデンスなど、画像などを用いて、メリハリある見せ方がすることが効果的です。
アイキャッチ(目の動線)を意識する
チラシ全般に言える事ですが、例外なく裏面もアイキャッチを意識する必要があります。
人がチラシを読む際の目を動かす順番は、無意識のうちに決まっています。
横書きチラシの場合はアルファベットの「Z」のように動きます。また、縦書きチラシの場合はアルファベットの「N」を右上から書いたように動きます。
最も表現したいこと、伝えたいことを目の動きに合わせ上部にもってくることが基本軸です。
この起点と終点になる場所が特に重要なので、電話番号や申込方法などを記載すると効果が高まります。
CTA(コールトゥアクション)に関わる情報はしっかり訴求
通販チラシのオファー(特典)とハガキは、裏面全体の約30%を利用し、しっかりと訴求することが大切です。
購入時のお客様がチラシを手にとっている場面を想像し、商品のお得感、注文情報(電話番号、FAX番号、はがき、Qコード等)は常にセットで並べることが大事です。
購入場面で、費用がわからず、どこに注文すればよいかが、わかりづらいようであれば、せっかくの購買意欲を減退させることにつながります。ストレスなく購入いただくためのCTAに関わる情報はわかりやすく、しっかりと記載をしてあげましょう。
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通販チラシの裏面のデザインやレイアウトはひと目で商品の良さが、伝わるようにメリハリを!参考レイアウトをご紹介
通販チラシは特に購入いただくことを目的としているため、企業側が伝えたい情報を一方的に情報を詳しく記載しようとしがちです。しかし、詳しく伝えようとするあまり、文字が小さくなりお客様にとってはわかりにくくなってしまいます。
これでは読まれる前に顧客はそのチラシから離脱してしまうため、導線を意識して、CTAの要素以外の、構成に関しては、タイトルコピーや中見出しを論理的に工夫し、ひと目見ただけでのその商品の良さが伝わるように意識しましょう。
通販チラシは一般企業における「営業」であり「販売員」であるため、いかに顧客の購買行動に結びつけるかが重要になります。
そのため、まず記載しなければいけない情報をまとめ、それが読みやすくわかりやすいかを吟味し、最後にレイアウトを構成してからデザインするようにしましょう。
参考:通販用チラシの横型のレイアウト
参考:通販用チラシの縦型のレイアウト
レスポンス広告で利用の紙媒体クリエイティブの改善についてチェックリスト付きで解説します。
まとめ
チラシの表面や裏面の役割や、裏面の制作のポイントについてご紹介しました。
通販チラシの場合、顧客の購買行動につなげる重要なカギを持つのが裏面になります。
しかし、情報の羅列だけでは読む前に顧客が離脱してしまいます。
ひと目見ても大体の内容がわかるよう、見出しなどに工夫し、論理的にまとめることが大切になります。
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