テレマーケティングとは、具体的にどのようなものなのでしょうか?
この記事では、テレマーケティングのメリット・デメリットと成功に導くポイントについて詳しくご説明します。これからテレマーケティングをはじめようとお考えの方は、自社の営業活動に適しているか、テレマーケティングを成功させるポイントは何かがわかるでしょう。
テレマーケティングとは「電話を使って顧客に購買を促すこと」
テレマーケティングとは、電話を使って顧客に購買を促す営業活動のことを指します。既存顧客や見込み顧客に電話をかける、または問い合わせ対応などをおこなうことで、商品説明や勧誘、販売などをします。
一方、コールセンターとは、テレマーケティングをおこなう拠点のことです。コールセンターを設置して、そこを拠点としてテレマーケティングという営業活動を展開します。
テレマーケティングは営業活動のことで、コールセンターは拠点を指すという言葉の違いについて理解しておくとよいでしょう。
テレマーケティングには「アウトバウンド業務」と「インバウンド業務」がある
テレマーケティングは大きく分けると、「アウトバウンド業務」と「インバウンド業務」の2種類があります。
「アウトバウンド業務」とは、こちらから顧客に電話をかける営業活動のことです。自社の商品やサービスをおすすめする、いわゆる「勧誘の電話」をかけるのが、典型的なアウトバウンド業務です。無差別に電話をかけるテレアポとは違い、ターゲットをしっかりと絞ってリスト化した見込み顧客にアピールするため、より大きな効果を得られます。
【参考記事はこちら】:コールセンターのアウトバウンド業務とは?成功に導く7つのポイント | 通販支援ノート (nissen.biz)
一方、「インバウンド業務」とは、顧客からかかってくる電話に対応する業務のことです。広告やCMなどを見た顧客が電話をかけてきて、オペレーターが商品やサービスを紹介したり販売したりします。最初から商品やサービスに興味を持っている顧客からかかってくるため、比較的販売や売上につながりやすいです。ほかにも、顧客からの問い合わせ対応やクレーム対応なども、インバウンド業務に含まれます。
【参考記事はこちら】:コールセンターのインバウンド業務とは?仕事内容や効率的に運営する方法まで解説します | 通販支援ノート (nissen.biz)
テレアポ・テレオペとの違い
では、テレマーケティングは、テレアポやテレオペとは何が違うのでしょうか?
テレアポとは、「テレフォンアポインター」の略です。住所録などから得た電話番号に順番に電話をかけて、商品やサービスの勧誘・販売をおこないます。
テレオペとは、「テレフォンオペレーター」の略です。顧客からかかってくる、問い合わせや相談、購入希望の電話などに対応する業務です。
テレアポは一見、テレマーケティングのアウトバウンド業務と同じように思えますが、電話をかける顧客の選び方が異なります。
テレアポの場合、自社の顧客ではない新規顧客に対して無差別に電話をかけます。一方、テレマーケティングの場合は、潜在顧客や既存顧客が相手です。
テレオペとテレマーケティングのインバウンド業務も似ていますが、やはり既存の顧客を相手にする点で異なります。対象となる顧客を既存顧客からリストアップし、自社の商品やサービスに興味を持ちそうな顧客にアプローチしていく点で、テレアポやテレオペとは異なります。
テレマーケティングのメリット・デメリット
テレマーケティングには多くのメリットがありますが、一方でデメリットもあります。ここでは、テレマーケティングのメリットとデメリットについて、詳しくご説明していきましょう。
メリット①:潜在層に直接訴求できる
テレマーケティングとは、自社の商品やサービスに興味を持っている潜在層に直接電話をかけるものです。潜在的に商品やサービスに興味がある顧客層に直接訴求するため、より営業効果が高まります。
さらに、電話でリアルタイムに話ができるため、商品やサービスの魅力が伝わりやすいメリットもあります。
潜在層に直接訴求できるため、大きな効果を期待できるでしょう。
メリット②:既存顧客の満足度を向上させられる
顧客のニーズを電話で詳しく聞き出せるため、既存顧客の満足度を向上させられるメリットもあります。
電話で顧客から直接話を聞けるので、たとえば商品の使い勝手や品質などについて、細かい要望や不満を聞き出すことが可能です。聞き取った内容をもとに解決方法を提示したり、その顧客に適したほかの商品を提案したりもできます。
電話で直接対応することできめ細かく話を聞き出せるので、顧客の不満の解消につながるでしょう。
メリット③:訪問営業の手間が減る
テレマーケティングは電話で営業活動をおこなうため、顧客のもとに訪れたり、顧客に来ていただいたりする必要もありません。
訪問営業の手間が減るため、コストの削減につながります。直接顧客と会って営業活動するメリットも大きいですが、移動の手間や人員の数が必要なので、人件費もかかります。
その点、電話なら移動の手間はなく、訪問営業ほど人件費もかかりません。また、工夫すれば、訪問しなくても電話でも十分顧客満足度を向上させられるでしょう。
メリット④:商品・サービスの品質向上につながる
電話で直接顧客から要望や不満を細かく聞き出せるので、その意見を次の商品やサービスの開発に生かせます。
たとえば、商品やサービスについてメールやWEBのフォームなどで細かいアンケートをとっても、細かい要望を聞き出すことは難しいでしょう。顧客にしてみれば、いちいち細かい内容をメールやフォームに書くのは面倒だからです。しかし、電話なら、丁寧に要望や不満をヒアリングすることで、細かく聞き出せます。
インバウンド業務でのクレーム対応は、顧客の要望や不満を聞き出す大事な場面です。しっかりと聞き出すことで、商品やサービスの品質向上につながるでしょう。
メリット⑤:人材配置を最適化できる
アウトバウンド業務とインバウンド業務では、必要なスタッフのスキルが違います。
アウトバウンド業務では、商品知識と顧客との対話スキルを持ったスタッフが必要です。一方、インバウンド業務はどのような問い合わせ、またはクレームの電話がかかってくるかわからないので、経験豊富なスタッフが必要です。
それぞれの業務に適した人材を配置することで、人材の配置を最適化できるメリットもあります。
デメリット①:準備に手間と時間がかかる
効果的なテレマーケティングをおこなうためには、準備と手間がかかるというデメリットがあります。具体的には、既存顧客からそれぞれの商品やサービスの需要がありそうな見込み顧客をピックアップし、リスト化が必要です。
また、オペレーターを教育し、電話で話す内容をスクリプト化しておく必要もあります。単なるテレアポとは違い、このような入念な準備が必要です。
デメリット②:コストがかかる
テレマーケティングをおこなうためには、上記でご説明した顧客リストやスクリプトの準備以外にも、コールセンターの人件費、教育コストなどがかかります。ただ、上記のメリットでもご説明したとおり、訪問営業よりはコストを少なくできるでしょう。
デメリット③:効果が表れるまでに時間がかかる
営業手法をテレマーケティングに切り替えると、これまでの営業スタイルが違うため、軌道に乗るまで時間がかかるデメリットもあります。テレマーケティングをはじめたら、焦らずじっくりと効果が表れるのを待つ必要があるでしょう。
コールセンター担当者必見!成果改善に役立つアウトバウンドコール(営業電話)のポイントを紹介します。
テレマーケティングを成功させるためのポイント
テレマーケティングを成功させるためには、どのようなことに注意したらよいのでしょうか? テレマーケティングを成功させるためのポイントについてご説明しましょう。
現状分析をしたうえで、目標を明確にする
まずは、現状を正しく分析し、目標を明確にしましょう。商品の売れ筋や購買層などのデータを集めて現状を正確に把握してください。
それらのデータを分析して現状の問題点を洗い出し、KGI(重要目標達成指標)を適切に設定します。顧客とコンタクトが取れた「コンタクト率」や、承諾をいただいた「承諾率」などの明確な数値を目標に設定するのがよいでしょう。
見やすく網羅的なFAQ・トークスクリプトを作成する
スタッフが電話をする際に使うFAQやトークスクリプトを見やすくし、電話する際に素早く情報を得られるようにします。オペレーターが独自に情報を付け足すようなトークスクリプトは、優れているとは言えません。読むだけで顧客への対応が完了できるFAQやトークスクリプトを用意し、どのスタッフが対応しても対応品質が一律になるようにしましょう。
顧客とのやり取りをデータとして残し、サービス品質や売上の向上につなげる
顧客とやり取りしたデータは、今後のサービス品質や売上の向上につながる非常に重要なものです。しっかりとデータを記録・蓄積し、後で分析できる状態にしておきましょう。この顧客とのやり取りのデータを後で分析して今後に生かせば、サービス品質や売上の向上につながるはずです。
コールセンター業務を外部委託する
コールセンターのスタッフの教育や準備に手間やコストがかかりすぎる場合は、外部委託する方法もあります。
委託先を選ぶ際には、次の点を確認して自社に合った委託先を選びましょう。
・必要なサービスがそろっているか
・スタッフは十分に教育されているか
・セキュリティ対策が十分か
また、委託先が決まったら、マーケティングの要件を細かく伝えます。どのような商品を売り込みたいのか、商品の性質や内容の詳細、どのようなイメージで売っているのかなどを、具体的に詳しく伝えましょう。
【参考記事はこちら】:コールセンター代行とは?アウトソーシング・代行サービスを活用しスムーズな運営を | 通販支援ノート (nissen.biz)
ニッセンがご支援している企業様へ、テレマーケティングのメリットやデメリット、プロモーション効果等、弊社との取組による成果を率直に伺いました。
まとめ
この記事では、テレマーケティングとは何か、メリット・デメリットと成功に導くポイントについてご紹介しました。
テレマーケティングを成功させるためには、以下のポイントが大事です。
・現状分析をしたうえで、目標を明確にする
・見やすく網羅的なFAQ・トークスクリプトを作成する
・顧客とのやり取りをデータとして残し、サービス品質や売上の向上につなげる
ニッセンは、カタログ販売を通じたインバウンドコールセンター業務を約50年にわたり運営してきました。また、他の企業のコールセンター業務を支援するサービスを提供しております。テレマーケティングについて課題をおもちのコールセンター管理者の方がいらっしゃれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
コールセンター業務支援 | ニッセン BtoB|通販支援のプロフェッショナルが課題を解決 (nissen.biz)