発送代行 梱包

化粧品の通販利用が増える中、発送などの作業を代行してくれる「化粧品物流サービス」が注目を集めています。

しかし、化粧品は一般的な商材と比べて多品種小ロットで扱いづらいうえに、扱うためには法的な化粧品製造業許可が必要なため、委託業者を選定する際には注意が必要です。

この記事では、化粧品物流サービスがどんなサービスなのかという概要から、利用するメリットや業者を選ぶ際の注意点まで、詳しく確認していきます。

これから化粧品物流サービスの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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化粧品物流サービス(発送代行)とは?

化粧品物流サービス(発送代行)とは、化粧品製造業許可を取得した倉庫を拠点として、化粧品の発送業務を代行するサービスです。倉庫内の物流業務だけでなく、卸先や店舗へのBtoB発送、消費者へのBtoC発送と、化粧品発送に関する幅広い業務を代行してもらうことができます。

化粧品製造業許可とは?

化粧品製造業許可とは、化粧品を包装・表示・保管するために必要となる法的な許可のことです。化粧品製造業許可は、医薬品や化粧品などの品質や安全性を示す「薬機法(旧薬事法)」によって定められています。

化粧品を扱う物流倉庫では、化粧品の包装・表示・保管といった作業は必須事項です。そのため、化粧品物流サービス業者は、必ず化粧品製造業許可を取得している必要があります。

万一、化粧品製造業許可を取得していない、無認可業者に化粧品物流サービスを依頼した場合は、依頼企業側が法的に罰せられてしまうので注意が必要です。

化粧品物流サービス(発送代行)を利用するメリット

化粧品を扱う企業にとって、化粧品物流サービスを利用することには多くのメリットがあります。

ここでは、その中でも代表的な4つのメリットについて、詳しく確認していきましょう。

メリット①:自社リソースの削減

化粧品物流を外部委託(アウトソーシング)することによって、自社の人員やリソースを削減することができます。

化粧品は丁寧な取り扱いが必要な商品であるため、通常のEC物流倉庫に比べて、作業時に細心の注意が必要となります。そのため、自社でまかなう場合は、作業員の教育や管理に手間やコストがかかってきます。

その点、化粧品物流サービスの業者は、すでに潤沢なノウハウを持ったプロフェッショナルです。そのため、自社人員を育成するよりも早く、かつ効果的なオペレーションが実現し、リードタイムも大幅に削減することができます。

メリット②:コア業務に注力できる

化粧品通販において物流は重要な業務ですが、より重要なのは、商品の企画開発やマーケティングなどのコア業務です。そのため、事業全体の売上促進を図るためには、化粧品に関する知見のある自社人員を、なるべくコア業務に回すことが求められます。

化粧品物流をアウトソーシングすれば、物流に自社リソースを割く必要が無くなり、コア業務により注力することができるようになります。その結果、事業全体が活性化し、アウトソーシングにかかる費用以上のパフォーマンスを得ることができるでしょう。

メリット③:誤発送などヒューマンエラーの防止

誤発送を限りなくゼロに近づけることが物流全体の課題であることは、言うまでもありません。しかし、扱う商品が化粧品である場合は、特に注意が必要です。なぜなら、化粧品は直接肌に触れるものであるため、誤った商品を発送してしまうと、クレームや訴訟といったトラブルに発展しかねないからです。

とはいえ、化粧品は1つひとつのサイズが小さく、多品種小ロットで管理されるため、慣れていないと取り違えなどのヒューマンエラーが発生しやすいといえます。化粧品物流専門の代行業者に依頼すれば、そのようなヒューマンエラーを効率的に減少させ、より安全で効率的な物流が実現できます。

メリット④:輸入化粧品の取り扱い

海外から輸入した化粧品は、入庫時点では外箱や容器に外国語で製品情報が記載されています。しかし、薬機法では「成分の名称は、邦文名で記載」するよう定められているため、このまま販売すると薬機法違反になってしまいます。

そのため、化粧品を扱う際は、倉庫で保管する時点で日本語表記の入った外箱に入れ替えたり、容器に日本語表記のラベルを貼り付けたりといった流通加工が必要となります。これらの作業を自社で行うと大きな負担になりますが、化粧品製造業許可を持つ代行業者であれば、スムーズかつ正確に対応することが可能です。

引用:化粧品の表示|東京都健康安全研究センター

 

化粧品の発送代行業者を選ぶ際の注意点

化粧品の発送代行サービスを利用する際、委託業者の選定は注意深く行う必要があります。

ここでは、業者を選ぶ際に特に注意したいポイントを5つ厳選してご紹介します。

【参考記事はこちら】:EC物流代行とは?物流や発送をアウトソーシングするメリットを解説

注意点①:化粧品製造業許可の有無

1つ目の注意点は、化粧品製造業許可を取得しているか否かの確認です。

化粧品の発送代行を行うためには、先述の通り、化粧品製造業許可を取得している必要があります。そのため、化粧品発送をアウトソーシングする際は、委託業者が資格を取得しているかどうか、事前にしっかり確認しておくことが大切です。

また、化粧品に加えて医薬部外品を扱う倉庫の場合は、別途「医薬部外品製造業許可」の資格も必要となります。

注意点②:適切な温度・湿度管理

2つ目の注意点は、倉庫内が適切な温度・湿度に保たれているかの確認です。

日本化粧品工業連合会(JCiA)では、化粧品保管で以下の点が重要だと定められています。

化粧品は、直射日光のあたる場所、高温多湿の場所、温度変化の激しい場所を避け、常温で保管してください。

引用:化粧品を保管するときに注意していただきたいこと|JCiA

通常、倉庫内が直射日光に晒されることは少ないですが、温度と湿度は季節や外気温によって変動するので注意が必要です。特に夏場は、倉庫内が高温多湿の環境になりやすいため、空調などを使って適切に温度・湿度を管理する必要があります。

そのため、化粧品物流サービスの業者を選ぶ際は、倉庫内に適切な空調設備が備わっているかを事前に確認することが重要です。

注意点③:有効期限に応じたロット管理

3つ目の注意点は、有効期限に応じたロット管理ができるか否かの確認です。

化粧品にはそれぞれ有効期限(使用期限)が定められているため、生産ロットに応じて、製造番号や製造記号を記載することが法的に定められています。

化粧品は、その直接の容器又は直接の被包に、次に掲げる事項が記載されていなければならない。(中略)三 製造番号又は製造記号

引用:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(第六十一条)

そのため、化粧品を扱う物流倉庫においては、有効期限に応じてロット管理を行い、入荷時期の古いものから先に出荷する「先入れ先出し」の対応が必須となります。

化粧品物流サービスを依頼する際は、有効期限に応じたロット管理ができるかどうか、事前に確認しておきましょう。適切な先入先出しを行うことができれば、商品の劣化に伴う廃棄ロスを最小限に抑えることが期待できます。

注意点④:セット組みなどの流通加工

4つ目の注意点は、セット組みなどの流通加工に対応できるか否かの確認です。

化粧品をECで販売する際は、単品での販売だけでなく、肌質などに合わせて複数商品をセット販売することが一般的です。また、自家需要かギフトかによって、ラッピング対応が必要になることもあります。

しかし、代行業者の中には複数企業から委託を受けているため、一社に最適化した流通加工ができない業者も存在します。そのため、セット販売やラッピングなどの流通加工を求める場合は、対応の可否を事前に確認するようにしましょう。

注意点⑤:顧客に応じた同梱物の対応

5つ目の注意点は、顧客の属性等に応じて同梱物を変えられるか否かの確認です。

EC通販のLTVを向上させるためには、自社のファン(リピーター)を獲得することが必須です。初回購入者を自社のファンに育てていくためには、商品と一緒に送る同梱物が非常に重要な意味を帯びてきます。

そのため、化粧品物流サービスを依頼する際は、顧客の属性等に応じて同梱物を変えるといった、柔軟な対応のできる業者を選定することが大切です。特に、「初回購入」「二度目の購入」「久しぶりの購入」など、顧客の購入状況に応じて同梱物を変えられると、自社ファンを効率的に増やすことにつながります。

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【まとめ】ニッセンでは化粧品などのサンプリングプロモーションを行っています。

今回は、化粧品物流サービス(発送代行)について、利用するメリットや業者を選ぶ際の注意点などを詳しく確認してきました。

化粧品は扱いに細心の注意が必要となる、非常にデリケートな商材です。倉庫作業を含めた発送代行を委託する際は、化粧品製造業許可が必須となりますので、業者を選定する際は注意しましょう。

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