機会損失しない!【瞬間呼】対応・対策についてご紹介

コールセンターは企業にとって顧客と直接関わる機会の一つなので、コールセンターでの対応業務が顧客満足度や企業イメージに影響を与えるリスクもあることから、しっかりと体制を整えることが必要です。

例えば、通販のプロモーションでテレビを活用した場合、比較的、視聴者層が多いテレビ局でインフォマーシャルを流し、CTA(コールトゥアクション)が放送された瞬間に、コールセンターに顧客からの注文や問い合わせが集中することがあります。これを「瞬間呼」といいます。そして大量コールの際はオペレーターが対応できず、対応漏れが起きるケースもあるため機会損失にもつながるのです。

この記事では瞬間呼の原因とその対策を5つ解説します。コールセンター業務でお悩みの方は是非参考にしてみてください。

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瞬間呼とは?

瞬間呼とはコールセンターにおける「一定時間の大量着信」のことです。

特にインバウンドコールは、TV番組やCM、新聞の4大紙に代表されるような発行部数が多い広告などをきっかけにコール数が瞬間的に増加することがあります。瞬間呼が予測できずに、せっかくの顧客からのコールを取りこぼしてしまうことで、売り上げに大きな影響を及ぼします。

普段から受電の集中する時間帯やタイミングによって必要なリソースを予測し、しっかりとした管理体制を整えておくのはもちろん、番組放映によって瞬間呼が増加するタイミングを分析し対策をとることが大切です。

あふれ呼・放棄呼との違い

あふれ呼とは顧客からコールが集中したことでオペレーターが対応できずに待たせてしまった着信をさします。あふれ呼は顧客を待たせてしまうことから「待ち呼」「待機呼」とも呼ばれます。「ただいま電話が混み合っているため、お待ちいただくか、しばらく経ってからおかけ直しください。」などの音声ガイダンスが流れ、顧客は電話口で待っている状態になります。

似たような言葉で放棄呼という言葉もあります。放棄呼とは、問い合わせをした顧客がオペレーターに繋がる前に電話を切ってしまうことです。あふれ呼の状態で待ちきれない顧客が通話を終了することで起こります。あふれ呼の数が増えることで必然的に放棄呼の割合も高くなっていきます。

受けきれない瞬間呼=売上機会の損失

あふれ呼によって放棄呼が増え、顧客獲得の機会損失が起こる可能性が高まります。

放棄呼は顧客のコールの待ち時間や音声ガイダンスの長さに不満を抱いていることを示しており、この状態が少ないことは電話が繋がりやすい環境にあるということになるので、顧客満足度も上がります。

つまり、瞬間呼対応をきちんとしておくことで、売り上げを獲得する機会を逃さずに企業の信頼性を維持することができるのです。

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瞬間呼が発生する主なパターン

瞬間呼が増えるパターンは大きく分けると2つあります。発生パターンを知ることで、どういう対策をすれば良いのか見えるので、確認しておきましょう。

特定の曜日や時間帯に受電が集中する

瞬間呼が増加するパターンで、まず挙げられるのが休日明けやお昼の時間帯による入電です。特に月曜日は1週間のスタート日になるので、コールセンターの営業開始と共に、週末に解決しきれなかった問題を早期に解決したい利用者からの受電が増える傾向にあります。なかでもお昼の時間帯は利用者の休憩時間にあたるため、コールが集中しやすい時間帯となっています。

TV通販やCMなどの放送時間に受電が集中する

広告手法の一つとして電波媒体が挙げられますが、TV通販などの番組が放映されたタイミングもお問い合わせや予約の電話が集中するので瞬間呼も増加します。

一般的にガクンと上がるのはCM放送後ではありますが、インフォマーシャルで29分などの長尺の場合は、放送中にCTA(コールトゥアクション)が3回はありますので、呼量の実績をカスコン(カスタマーコントロール機能)上で確認し、呼量予測を立てて対応することが望ましいです。また、新聞掲載や折込チラシなどボリュームの大きい媒体を出稿したタイミングでも瞬間呼は増えるケースが多いです。

上記のようなイベントが発生するごとに、受電数も上がるため対策が必要となります。

通販の瞬間呼対応の課題を解決する方法

瞬間呼を適切に対応していかないと機会損失にも繋がってしまうので、あふれ呼や放棄呼を減らす努力をすることが大切です。ここでは瞬間呼対応の解決策を5つご紹介します。

自社​​オペレーターの増員

受電可能なオペレーターの数を増やすことで瞬間呼への一時的な対策をとる方法です。一時的に瞬間呼が増えてしまう場合であれば、繁忙期など適切なタイミングでの増員で十分かと思います。しかし、イベントや特定の曜日ではなく、日常的にあふれ呼が起きているような場合では、凌ぎきれないケースもあるため、事業全体で見直す必要性があります。

一方で、採用や派遣を利用したオペレーターの増員は簡単なものではないので、手配にかかる調整や教育研修などの人的コストも考慮すると少し注意が必要です。

コール業界では長年の課題として人員不足が叫ばれているので、なかなか難しい可能性があります。

スナッチ(折り返し)対応

スナッチ対応とは瞬間呼が発生した際に顧客の名前と電話番号を先に確認し、後でコールバック(折り返し電話)する方法です。呼量が落ち着いた後に対応ができるため、しっかりと悩みを解決したい方には双方にメリットがある方法です。

顧客側にも一時受付ができているという確認がとれることで安心感を与えることができますが、通販の場合は、スナッチ後でも早めにコールバックをすることが求められます。コールバックが遅くなることで、繋がらなくなったり、購買意欲が減退する可能性もあることから、素早い対応を心がけましょう。多くの電話を取りこぼさずに応対できるため、一時的な対策として有効です。

IVR(音声自動応答システム)の導入

IVRとは音声自動応答システムのことです。顧客が電話をかけた際に電話口で自動で応対し、質問内容に応じて顧客にプッシュ番号を押してもらいます。そうすることで、要件に合ったオペレーターへ繋いだり、場合によってはそのまま商品購入や予約などを自動で受け付けることが可能です。

オペレーターへの入電を調整することや、対応が必要な要件だけを選別して繋げることができるので瞬間呼を大幅に下げることができます。

【参考記事はこちら】:IVR(自動音声応答システム)とは?コールセンターに導入するメリットを解説 | 通販支援ノート (nissen.biz)

チャットシステムの導入

チャットシステムとはテキストベースの自動応答システムのことです。

顧客からの質問に対し、実際のQ&Aをベースに、シナリオを設定したり、求められている質問に対して、回答に誘導したり、最近では、言語処理に特化したAI(人工知能)を搭載したチャットボットが24時間対応してくれるので、企業にとってもオペレーターの負担を軽減させることができますし、コスト削減にも貢献してくれます。チャットシステムで解決できるような質問であれば、電話をするほどではなくなるので瞬間呼も抑えられ、あふれ呼を減らすことに効果的です。また、顧客自身の自己解決を促すことになるので、結果的に顧客満足度の向上につながります。

アウトソーシングの検討

コールセンター運営を受託している会社の利用も一手です。通販では、大規模なプロモーションを検討している場合において、瞬間呼対応が難しい際にコールセンターの業務の一部あるいは全部を社外に委託する方法です。

自社オペレーターを増員するにあたって、人手不足を解消するのはなかなか容易なことではありません。思い切って一部分だけでもアウトソーシングすることで、企業にかかる負担を大幅に軽減することができます。迅速な対応が求められるコールセンターでは、プロに任せることで対応時間の減少や業務の効率化が実現可能です。

【まとめ】機会損失しない瞬間呼対策はニッセンへ

今回は機会損失をしないための瞬間呼対応の対策方法について紹介してきました。

瞬間呼対策を怠ってしまうと、通販の場合は、売上に悪い影響を与えてしまう影響が大きいですし、あふれ呼や放棄呼が増え企業全体のイメージにも影響がでてしまいます。

瞬間呼発生時に適切に対策することで、顧客満足度の向上や機会損失の低下による売り上げ向上などが見込めます。課題を定期的に見直し、常に改善していく姿勢が大切です。

自社のコールセンターで適切な対応ができるか不安な場合は、支援業者に依頼するのも一手です。

弊社ニッセンでは、コールセンター支援サービスを実施しております。

費用対効果を担保しながらクライアントの解約防止や定期購買の引き上げにも貢献いたします。コールセンターのリプレイスや、リスクヘッジのためのコールセンター増、新規立ち上げまで、ご相談可能です。

約50年に渡り、自社通販でコールセンターを運用しており、信頼と実績のあるカスタマーサポートを提供できます。

コールセンター業務にお悩みの方はぜひ気軽にご相談ください。