折込チラシは、店舗の広告や通販の販促に効果的な方法です。
一括りに折込チラシと言っても、主に3つの種類があります。通販で折込チラシを活用する際は、それぞれの種類の特徴と、メリット・デメリットを知ったうえで、自社商品やサービスに適切なものを選ぶことが大切です。
本記事では、通販における折込チラシのメリットとデメリットについて、その他広告との違いを踏まえて、詳しく解説していきます。これから折込チラシの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
新規獲得の課題解決に、チラシを活用したターゲティングメディアとは→こちら
折込チラシとは?
店舗の広告や通販の販促などに活用できる折込チラシには、「新聞折込チラシ」「雑誌折込チラシ」「フリーペーパー折込チラシ」の3種類があります。どれも広告や販促に効果的な方法で、テレビなどの映像系の広告に比べて安価に行える点が魅力として挙げられます。
昨今はWeb広告やメルマガなど、オンライン上で配信する広告が主流になりつつありますが、今なお折込チラシは効果の高い広告・販促方法です。実際、これら3種類の折込チラシはそれぞれの特性を活かし、現在でも多くの場面で活用されています。
【参考記事はこちら】:チラシの制作依頼から印刷までの流れや業者選びのポイントを解説
折込チラシとポスティングチラシ・DMとの違い
折込チラシが新聞や雑誌に折り込んで配布されるのに対して、ポスティングチラシやダイレクトメール(DM)は、直接個人宅や会社のポストに投函されます。
折込チラシの場合、訴求対象は新聞や雑誌を購読している方に限られますが、中高年・主婦層をターゲットとする商品・サービスでは効果を発揮しやすいでしょう。一方でポスティング・DMの場合は、どの世帯にでも配布できるという柔軟性の高さが特徴です。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、自社商品・サービスとの相性やターゲットに応じて最適な方法を選びましょう。
折込チラシの反響率
折込チラシの反響率は、一般的に0.01~0.3%といわれています。反響率の求め方は以下の通りです。
反響率(%)= 反響数 ÷ 配布したチラシの枚数 × 100
反響率は、チラシの告知内容や配布方法、デザインなどにより変化します。反響率を上げたいときは、配布媒体や配布時間、配布する地域、チラシのデザインなどの項目を検証し、改善していくことが効果的です。
厳選30媒体!シニアシルバー層向けの同封同梱メディア一覧ファイル→ファイルはこちら
折込チラシのメリット
テレビ広告やWeb広告など、他の広告・販促方法が数ある中で、折込チラシが今なお活用されているのは、他にはないメリットがあるからです。
ここでは、そんな折込チラシのメリットを7つに分けてご紹介します。
メリット①:近隣地域の住民にアピールできる
折込チラシは、通販の広告や販促にも使用されますが、最も一般的な用途はエリアマーケティング、つまり店舗近隣の顧客へのアピールや集客です。たとえば、スーパーマーケットや商店、美容室やサロンなどで多く活用されています。
昨今は、こうした店舗でもWeb広告を使用するケースが増えてきましたが、やはり近隣の顧客へのアピールや集客には、依然として折込チラシが高い効果を発揮します。
メリット②:タイムリーな広告効果を得られる
折込チラシは、実施したその日からタイムリーな広告効果を得られます。スーパーマーケットや商店では、肉や魚、野菜などの生鮮食品を扱うため即日などのタイムリーな広告効果が非常に重要です。そのため、これらの業態においては、折込チラシの効果が特に実感されやすいといえるでしょう。
スーパーマーケットや商店は、地域密着型であることが一般的です。そのため、多くの買い物客が、折込チラシで当日のお買い得商品をチェックしてから来店する傾向にあります。またシニア、シルバー層をターゲットとした健康食品、美容サプリメント、食品、化粧品の通販企業やメーカー系通販企業もダイレクト広告として利用をしています。
メリット③:売上に直結できる
折込チラシは、紙面に印刷してあり、直接手に取ることができるため、売上に直結しやすい広告・販促手段です。そのため、上記で挙げたスーパーマーケットや商店はもちろん、通販においても非常に効果的な手段だといえます。
たとえば、化粧品や健康食品の販売などで、折込チラシを通して自社の通販サイトへ誘導し、売上拡大に繋げることが可能でしょう。
また、テレビと連動させたクロスメディア施策として、折込チラシを活用する通販事業者もいます。具体的には、テレビでスポットCMを流し、CM内で「詳しくは今日の折込チラシで!」などとアプローチを行う手法が一般的です。
なお、折込チラシが売上に直結しなかったとしても、会員登録やお問い合わせに繋がるケースがあります。折込チラシで接点を作り、その後メルマガなど、他の広告・販促に繋げていくことも可能です。
メリット④:主婦層やファミリー層、高齢者に効果的
折込チラシは、新聞の読者層である高齢者層や、スーパーなどの特売情報に敏感な主婦層に効果的にアプローチできる広告手段です。
たとえば、シニア・高齢者を対象とした健康食品を扱っている場合、PCやスマートフォンに不得手な人が多く、Web広告では接点を持つことが難しいでしょう。そのため、プロモーション計画として、新聞掲載や折込チラシなどを利用して、テストマーケティングを行う通販事業者が多く見られます。
メリット⑤:情報の信頼性が高まる
折込チラシの中でも、特に新聞折込チラシは、情報の信頼性が高まることが大きなメリットです。
新聞にチラシを折り込む際、内容が適切かどうかを新聞社や販売店があらかじめ確認します。そのため、新聞に折り込まれている時点で、一定の信頼性が担保されていることになり、新聞読者はそこに掲載されている情報を、安心して受け取ることができます。
メリット⑥:保存性に優れている
新聞折込チラシは、気に入ったものを手元に保管することができます。そのため、テレビCMやWeb広告などと比べて、保存性に優れた広告媒体だといえます。
折込チラシの中に割引クーポンなどを入れておけば、より長く手元に置いてもらえ、更に保存性を高められるでしょう。特にお歳暮やスイーツなど通販の食品が掲載されているチラシは保管され、世帯全体で目を通される傾向が強いと言われています。
メリット⑦:比較的安価に大量配布できる
折込チラシは、比較的安価に大量に配布できる点がメリットとして挙げられます。具体的な相場としては、折込チラシで最も利用されているB4サイズで、全国平均1枚あたり3円前後、B3サイズでも4〜7円程度です。その他、新聞折込・雑誌折込・フリーペーパー折込といった種類や枚数によっても金額が変動しますが、他の広告・販促方法と比べれば安価に収まりやすいです。
以下は都道府県別の折込チラシ配布料金の参考例です。
都道府県 | B4サイズ | B3サイズ |
北海道 | 3.1円 | 5.0円 |
青森県 | 3.3円 | 5.5円 |
岩手県 | 3.2円 | 5.3円 |
宮城県 | 3.0円 | 5.0円 |
秋田県 | 3.6円 | 6.1円 |
山形県 | 3.5円 | 5.25円 |
福島県 | 3.4円 | 4.4円 |
東京都 | 3.3円 | 4.5円 |
神奈川県 | 3.8円 | 5.0円 |
埼玉県 | 3.5円 | 4.7円 |
千葉県 | 4.0円 | 5.2円 |
茨城県 | 3.3円 | 4.4円 |
栃木県 | 3.5円 | 4.4円 |
群馬県 | 3.5円 | 5.0円 |
山梨県 | 3.2円 | 4.6円 |
長野県 | 3.05円 | 8.0円 |
新潟県 | 3.49円 | 4.85円 |
富山県 | 2.8円 | 5.0円 |
石川県 | 2.8円 | 5.3円 |
福井県 | 2.8円 | 5.6円 |
愛知県 | 2.5円 | 4.5円 |
静岡県 | 3.0円 | 4.8円 |
岐阜県 | 2.75円 | 5.6円 |
三重県 | 2.82円 | 4.8円 |
大阪府 | 3.05円 | 4.55円 |
兵庫県 | 3.1円 | 4.6円 |
京都府 | 3.1円 | 4.6円 |
滋賀県 | 3.1円 | 5.5円 |
奈良県 | 3.05円 | 4.55円 |
和歌山県 | 2.9円 | 4.4円 |
鳥取県 | 2.8円 | 3.9円 |
島根県 | 3.25円 | 4.25円 |
岡山県 | 2.7円 | 4.7円 |
広島県 | 2.7円 | 4.7円 |
山口県 | 3.3円 | 4.3円 |
徳島県 | 2.9円 | 4.4円 |
香川県 | 3.4円 | 5.4円 |
愛媛県 | 3.0円 | 5.2円 |
高知県 | 2.7円 | 4.5円 |
福岡県 | 3.3円 | 4.3円 |
佐賀県 | 3.3円 | 4.3円 |
長崎県 | 3.2円 | 4.2円 |
熊本県 | 3.2円 | 4.5円 |
大分県 | 3.0円 | 4.6円 |
宮崎県 | 3.0円 | 4.0円 |
鹿児島県 | 3.2円 | 4.4円 |
沖縄県 | 4.0円 | 7.0円 |
【参考記事はこちら】:チラシの反応率の目安や高めるための4つのポイントを詳しく解説
新規獲得の課題解決に、チラシを活用したターゲティングメディアとは→こちら
折込チラシのデメリット
店舗の広告や通販の販促として多くのメリットがある折込チラシですが、いくつかデメリットも存在します。
折込チラシを効果的に活用するためには、デメリットをあらかじめ把握し、状況に応じて適切な広告手段を選択していくことが重要です。
ここでは、代表的なデメリットを3点確認していきましょう。
デメリット①:掲載できる情報量が限られている
折込チラシの1つ目のデメリットは、掲載できる情報が限られている点です。
先述のように、折込チラシにはB4とB3のサイズが多く使われますが、
B4サイズの場合は210×297mm、
B3サイズの場合は364mm×515mmのサイズなので、
それほど多くの情報を掲載できるとはいえません。枚数を増やすことで掲載情報を増やすことも可能ですが、その分費用もかさむので注意が必要です。
デメリット②:若年層への訴求に弱い
折込チラシのデメリット2つ目は、若年層への訴求に弱い傾向にある点です。
たとえば新聞折込チラシの場合、主なターゲットは新聞の購読者である高齢者や主婦などです。そのため、新聞をあまり購読していない若年層にはアプローチできません。
また、顧客の分析手段がエリアのみしか無く、それ以外のセグメントによる分析が難しい点もデメリットとして挙げられます。しかし、昨今は土地情報データから得られる推計所得情報から仮説を立て、(たとえば富裕層エリアへ)効果的なアプローチを折込チラシでも行えるようになってきています。
デメリット③:長期的な効果を維持しにくい
折込広告のデメリットとして、スポット的な配布だけでは、長期的な効果を維持しにくい点も挙げられます。
折込チラシは最初に興味を持ってもらえないと、新聞などと一緒に処分されてしまいやすいです。そのため、長期的な効果を出すためには、継続的に配布していくことが非常に重要だといえます。
とはいえ、折込広告によって受注した顧客のLTVは、Web受注者よりも高くなる傾向があります。そのため、1客単位で見た場合は、長期的な効果の高い販促手段ともいえます。
新規獲得の課題解決に、チラシを活用したターゲティングメディアとは→こちら
【まとめ】折込チラシの特徴を理解し、効果的な広告展開を。
折込チラシは、比較的安価に配布できるため、費用対効果の高い広告・販促手段です。しかし、ターゲットが限定的になってしまったり、掲載情報が限られたりなど、一部デメリットもあります。
折込チラシの効果を最大限に活かすには、メリット・デメリット双方の特徴をしっかり理解し、自社商品やサービスとの相性に合わせて利用することが重要です。
なお、自社での媒体選択やクリエイティブ作成が難しい場合は、それらに関する開発の相談ができる代理店の活用がおすすめです。
弊社ニッセンでは、新聞折込チラシのご提案はもちろん、お預かりした折込チラシを通販カタログと一緒に同封するカタログ同封や、商品出荷の際に同封する商品同梱といった、通販のプロモーション支援を行っています。
通販意欲が高い顧客に対し、年齢セグメントやエリアセグメントをしたうえで配布ができるので、折込チラシと併用してのテストをおすすめしております。またニッセン以外の通販媒体も数多く取り扱っているため、代理店として様々な媒体のご提案やクリエイティブのご相談も承っています。